電験の勉強はいつから始めるべき?

平成29年度 第三種電気主任技術者(電験三種)試験の申込みが5月22日(月)からスタートしています。〆切は6月7日(水)です。

この時期には、「今年はもう諦めて、来年の受験を目指す」というお声をいただくことが多いです。電験には科目合格留保制度もありますから、『今すぐに勉強を始めて、ひとつでも多くの科目に合格しておくことが来年の負担を軽くするためにも有効である』ということは、都度ご案内させていただいております。
しかし、現時点での電気の知識の有無、勉強量、お仕事やその他の都合など、前提は人それぞれ違いますので、一概に何でも「今からでも大丈夫です!」なんて無責任には言えません。
ただ、一つだけ共通して「もったいないなあ」と感じることがあります。
それは「時間が取れそうになったら勉強を始める」と仰られることです。

ご存知の通り、電験三種の試験はとても出題範囲が広いです。
理論・電力・機械・法規……4科目のいずれも、一夜漬けや付け焼刃の知識では太刀打ちできません。また、数学を理解していなければ合格はおろか、問題を解くこともままならなくなります。

数学は電験三種を解くための『道具』です。

例えば、釣りをするには目当ての魚の生息地や育ち方、釣る手順、ポイントなどを知っていても、肝心な「釣り竿」が無ければどうしようもないですね。電験における数学も同じです。電気理論や大切な公式を理解していても、それらに数字を当てはめて答えを導き出す力が無ければ解くことはできません。
また、問題文を読んで「何を問われているのか?」を察するための『国語力』も必要不可欠です。数学力、国語力共に、鍛えるコツは、とにかく演習量をこなすこと。
問題をたくさん解くことで、「あっ、この問題は〇〇を問われているから、××の公式を使えばいいんだな」「この問題は、違う答えに誘導しようとしている、いわゆる『引っ掛け問題』だな」などと、問題文を読んでも冷静に対処できるようになります。

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さて。演習量をこなす。と簡単に言っても、実行するにはかなりの時間を要する、ということには、さすがにお気付きかと思います。

その時間を、日々の生活の何処から捻出するのか?

暗記項目のように通勤中や移動中に眺めて済む勉強なら良いのですが、実際に問題文を読み、数式を当てはめ計算をする……となると、どうしても紙とペンを使って集中して取り組む必要があります。
電験三種の勉強をされる方は、比較的時間を自由に遣える学生さんよりも、週5~6日働いている社会人の方の方が圧倒的に多いです。皆さんお忙しいですから、1日1時間の勉強時間を作るのにも、さまざまな工夫や努力をされると思います。

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「時間が取れそうになったら勉強を始める」……。

時間は、生まれるものでなく『作る』ものです。

いつから始めようかな、と悩んでいる今この時、この1分、1時間、1週間に、1問でも多く問題を解くことが出来れば、それはそのまま、勉強した人の『実力』になります。

何より、「時間が取れそうだ! とりあえず、教材を揃えよう」といざ思い立ち、実際に教材選びを始め、手元に揃うまでには何日かかるでしょうか?
また、揃ったまさにその瞬間から、教材を「眺める」だけでなく、きちんと勉強を「始める」ことが、確実にできるでしょうか?

答えが「No」だと言い切ることはできません。

が、やはり「難しい」という結論は誰しもあると思います。
だからこそ、「思い立った時に」「勉強へのモチベーションが上がっているうちに」、実行し始めることが一番大切なのです。
時間は有限です。更に、電験三種の試験は年に1度しか実施されていませんから、「来年にしよう」「勉強は、来月からにしよう」なんて言っているうちに、限りあるチャンスを逃す結果にさえなりかねません。

「どの時期から勉強を始めたら良いか?」

誰しもが悩む問題ですが、一元的にお答えするのであれば、「思い立った『今』、始めましょう」、この答えに尽きます。
そして、勉強を始めてみてある程度知識をつけたところで、具体的な受験計画を立てられる方が建設的かと思います。自分の実力や、問題の雰囲気を知らなければ「今年はとりあえず科目合格したいな」「来年の受験に間に合わせるには、夏までには最低でもここまで理解しないといけないな」といった予測を立てることも出来ません。

市販のテキストも、弊社のような通信講座も、眺めたり読んだりするだけでは知識は身につきません。

『じっくりと脳と体を鍛える』=『問題に慣れる』ことが大切です。

そのためにも、早め早めに着手して、しっかり鍛える時間を作り、自信と余裕を持って試験に挑みたいですね。

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