平成25年度電験3種 試験の出題傾向(機械、法規)について

本年度の試験について、科目ごとの出題傾向をまとめてみました。
今回は、機械と法規についてです。
 
「機械」

 A問題は、電気機械の分野からの出題が8問(「直流機」「誘導機」「同期機」についての文章問題と計算問題が各1問ずつ、「直流機と誘導機の組み合わせ」「変圧器」の文章問題が各1問)で、それ以外の分野からは、「パワーエレクトロニクス」「電動機応用」「照明」「電気化学」から各1問、「自動制御」から2問といった出題内容でした。

 

 例年通り電気機械からの出題が過半数を占めており、問7は新しい出題形式で戸惑われたかもしれませんが、その他は、文章、計算問題とも基本的な内容が多かったです。
 日頃から、考える勉強をしておればできる問題が多かったと思われます。
 
 電気機械以外の問題では、「自動制御」から、フィードバック制御及び論理回路に関する問題がありましたが、いずれも順序立てて考えれば解ける比較的簡単な問題でした。

 「照明」からはLEDについての出題がありました。時代を反映して白熱電球より、この種の問題が増えていくと思われます。

 

 B問題は、問15は電気機械の「単相変圧器」からの計算問題ですが、無負荷試験及び短絡試験で何が求められるのかを理解していれば解ける問題です。

 問17は「電熱」から、(a)は伝導伝熱についての公式の理解が、(b)は、放射伝熱についての知識が必要ですが、さほど難しくない問題でした。

 問16は「パワーエレクトロニクス」、問18は「自動制御」(論理関数)からの出題ですが、これらの分野についての学習経験を積んでいないと難しいでしょう。

 

※  「機械」は出題の多い電気機械の分野を中心に学習しておく必要があり、その基本は理論科目になります。それ以外の分野は、個々に学習できるところですので、得意な分野をより集中して学習し、苦手な分野まであまり手を広げすぎないのがよいでしょう。

 

 

「法規」

 A問題は、「法令」2問、「電気設備技術基準」1問、「電技解釈」6問、「高圧受電設備」1問と、「電技解釈」の問題が中心でした。出題内容は問9の解釈第218条(IEC 60364規格の適用)以外は過去に出題された類似問題です。

 

 電技解釈は条文が多いので全部を暗記することは困難ですが、電験3種で取り上げられる条文は、テキスト、参考書に大方は書かれていますので、それを目安にするとよいでしょう。

 

 また、昨年から「適切」「不適切」を問う出題形式は、今年も問1の電気事業法(主任技術者)であり、「空白」「五択」より正確な知識が求められます。

 

 B問題は、問11の高圧進相コンデンサの劣化診断での計算問題は初めての出題です。

 (a)はコンデンサの定格電流を求め、題意の比率から測定電流を算出する問題、(b)は各相間の合成静電容量を求めて、選択肢から選択する問題で、コンデンサの簡単な計算です。

 

 問12は平成20年に類似問題が出題されていますが、計算には少々時間を要したでしょう。
 問13のB種接地抵抗値は過去10年間に4回、機器地絡時のD種接地抵抗値は2回と出題頻度の高い問題でした。

 

※  「法規」は、多くの条文を暗記するのは困難ですので、テキストをもとにポイントを絞って覚えていくのがよいです。計算問題でできるだけ得点できることが重要になりますので、理論、電力を学習したうえで過去問で出題パターンを押さえておきましょう。

 

 

尚、平成25年度試験の解答・解説は、10月上旬に当ホームページで公開する予定です。

 
 
 

電験三種通信講座とは?

 

〓〓 資料請求はこちら 《無料》 〓〓

 

カテゴリー: トピックス