電験三種はなぜ転職に強いのか?

電験三種への受験動機として、「転職」を上げる人はたくさんいます。
「将来、転職したいから受験します。」、「高齢になったときに役立つからですよ。」など、翔泳社アカデミーの受講生からも様々なお話を聞きます。

ちまたでは「電気主任技術者は人材不足」、「電験三種は転職に強い有利な資格」ということを言われているようです。

実際のところはどうなのでしょうか?
電気主任技術者の仕事を通して、考えてみましょう。


1. 電気主任技術者という仕事
2. 電気主任技術者のニーズはますます高まる
3. 国も危惧する電気主任技術者の人材不足


1. 電気主任技術者という仕事
電気主任技術者はどのような業務を担うのでしょうか?
簡単に言うとビル、工場、施設などの高圧電気設備の保安管理をする業務です。
いわば電気の安全管理の技術者です。
これらの業務は電気主任技術者試験に合格し、免状を発行された人しか請け負うことができません。

電気事業法という法令には、「ビル、工場、施設などの電気設備を設けている事業主は、工事・保守や運用などの保安の監督者として、電気主任技術者を選任しなければならない」ということが定められています。


2. 電気主任技術者のニーズはますます高まる

電気設備を擁する施設には、必ず電気主任技術者が携わらなければならないのです。
日本は、あらゆる施設が急速に増えています。
商業ビル、商業施設、大型マンションとすべてが大型化していきます。
自然エネルギーによる発電ニーズの増大もあるでしょう。
それに伴って、ますます電気の保安管理業務の仕事が増えていきます。
電気主任技術者のニーズは永遠に増大していくというわけです。

参考: 電気主任技術者の役割


3. 国も危惧する電気主任技術者の人材不足
経済産業省が平成29年3月に発表した調査に「電気保安人材の将来的な確保に向けた検討について」という資料があります。
電気主任技術者の分析のところに次のことが展望されています。
第二種電気主任技術者: 増加する再生エネルギー設備の人材がエリアによって不足
第三種電気主任技術者: 業務ビルなどの増加で「電気保安業」の人材が徐々に不足して、東京オリンピックの2020年位から1,000名規模の慢性的な人材不足に陥る

電験三種の有資格者の就業先は、雇用の安定した「電気工事」「建設」「製造業」「ファシリティ」「公務員」が中心で、保安業界の団体・会社(電気保安協会など)への就職するものが少ないことが問題であるようです。

とはいえ、雇用が安定している業界の各社でもすでに人材不足で、中途採用は深刻な状況に陥っているのが現状です。
電気主任技術者の待遇はよいわけですし、これだけ転職に追い風の仕事なのですから、「電験三種を取得して転職すること」については検討すべきだと考えます。

電験三種取得を決断するにあたり、資格の難易度を心配される方がたくさんいらっしゃいます。
それは、合格率が10%以下ということや、電気の専門資格ということで腰が引けてしまうということが理由のようです。
電験三種は他の資格のように、試験に同じ問題は出題されませんから、過去問題の解き方を暗記するような学習ではなく、基本をしっかりと学び「問題を演習していく」ことがポイントです。
わかりやすそうなテキストを読んでみたり、映像を見て理解しようとしてみたりしても、なかなか攻略できません。
合格を目指すためには、やり方があります。段階別に演習をして自力で問題をとける力をつけることです。

翔泳社アカデミーの講座では、初心者や数学が苦手な方にも十分にマスターできるカリキュラムとその習得法「電験攻略メソッド」があります。
しかも、厚生労働省の教育訓練給付制度指定講座です。興味がある方はご覧ください。

参考: 電験三種合格講座の中身とは?

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