電験三種の数学はどうしたら攻略できるのか?

文系の人がはじめて電験三種への挑戦をするときに、「数学」が前に立ちはだかり、数学が苦手な人は尻込みしてしまいます。
電験三種は、「理論」「電力」「機械」「法規」の4つの試験科目のベースとなる「数学」を避けては合格することはできません。

でも、安心してください。
誰だってこれを読めば、数学をマスターできることがわかるはずです。
電験三種と数学の関係を知り、必要な数学のレベルをつかみ、どのように攻略できるのかを理解しましょう。

1. 確かに数学は必要だけど…
2. 数学のレベルは高校一年生
3. 「苦手意識を捨てる」から始める
4. 手を動かして計算の練習をすれば、誰でもマスターできる
5. 余談ですが……


1. 確かに数学は必要だけど…
電験三種は“電気の試験”なのに計算をして解かなくてはならない問題、いわゆる計算問題がたくさん出題されます。
その理由は、「電気の性質上、どうしても数値で“大きさ”や“量”を表現せざるを得ない」からです。
たとえば、「この回路にこの電圧の大きさなら安全だけど、○○ボルトを越えると危険」というイメージでしょうか。
実際の試験における計算問題の出題率は、科目によって違いますが、40~80%位となります。
最初に勉強をすることになる「理論」については、80%くらいの問題が計算を必要とします。
「理論」は電気の性質がテーマの科目です。
そのために、電気にまつわる法則を勉強して、電気の性質を理解する必要があります。

しかし、数学が苦手だと悩んでいるあなた。
計算問題が多いからと言って、尻込みする必要はまったくありません。
電験三種は各科目100点満点中60点以上取れば合格する試験です。
ここでいう計算とは、「電験三種の問題を解くために必要な計算」だけです。
この必要な計算だけスラスラ出来ることをマスターすればよいのです。
もちろん数学の証明問題なんて出題されませんよ。
要するに必要な計算さえできれば60点越えは難しくないということです。
「電験三種の問題を解くために必要な計算」はそんなに大変なものではないのです。


2. 数学のレベルは高校一年生

電験三種に必要な数学のレベルをつかみましょう。
市販の参考書や一般的な講義では、微積分や高校の数Ⅲレベルの難しい解き方で解説しているものがわりと多いものです。
電験三種に合格するためだけであれば、それらの数学は必要ありません。
必要な範囲は、例えば三角関数などのおおよそ高校一年生レベルです。
確かに計算の手段としてベクトルも扱いますが、難解なものではありませんから、手順通りに正しく学べばすぐにマスターできます。
……そう考えたら、ハードルがかなり下がる気がしませんか?(笑)


3.「苦手意識を捨てる」から始める

数学が苦手だと考えている人が最初にすることは「苦手意識を捨てる」ことです。
とは言え、そう思っているのに捨てろと言われても…ですよね。
まず、電験の数学は「計算だけ」です。それも数学の問題が出るのではなくて、問題を解くために計算をしなくてはならないという意味です。
まして「証明せよ」はありません。

では、どうすればよいのでしょうか。
小学生の子供の頃を思い出してください。
テスト前にやったことは、計算の練習をすることでしたね。
最初は単純に、そして桁数が多くなり、次に間違いやすい問題を演習しました。
テストも最後の方の文章問題は間違えることがあっても、計算は練習さえサボらなければまあまあの点数は取れたはずですね。
中学や高校でも、数学が苦手な人は、定期試験前に計算問題だけは何とかしたでしょう。
電験もこのように考えてください。
電験も計算の練習をすれば、「苦手意識を捨てられる」のです。


4. 手を動かして計算の練習をすれば、誰でもマスターできる

翔泳社アカデミーでは、長年に渡って電話でサポートをしています。
一番多い質問は、それぞれの科目の質問であっても、問題となるのは数学の部分です。
そして、前回質問されたときに最後「わかりました」と言ったはずなのに、また同じ質問をされる方がいます。

この理由は簡単です。
教わったことについて、自分自身で“手を動かして練習しなかった”ということです。
計算は何回か練習を繰り返して、自分で納得することで自分のモノになります。
自分のものになっていない場合は、1週間後にもう一度解いてみるとうまく解けなかったりします。
電験三種の勉強でわからないところがたくさんあり過ぎてついて行けないと言う多くの場合は、数学について「見てわかった」と見過ごし、自分の手を動かして練習をして本当に計算出来るのかを確かめないで進んできたことに原因があります。
理解したつもりで先に進めば、どうにもならなくなります。

誰でも得手不得手はあります。
数学が苦手だった人でも、学生時代になんとか乗り切った経験を思い出してください。
試験の対策として、一夜漬けであろうと、最低でも計算問題については練習して乗り越えてきましたよね?
計算問題の部分については、なんとかなりませんでしたか?
試験の最後の方に出題される、むずしそうな証明問題などは最悪できなくてもよいから、計算問題くらいは正解しようと考えませんでしたか?
本当にダメだった人は、最初にするべき計算問題の練習についても、面倒くさがってサボってきたのではないでしょうか?
電験三種の数学は、自分自身の手を動かして計算の練習をすれば、誰でもマスターできるはずです。


5. 余談ですが……

「自分自身で手を動かして」という話は、電験の試験科目でも同じです。
各科目とも、講義を聴いただけでわかった気になって先に進めてしまうと、すぐに行き詰まってしまいます。
講義の前後には自分で予習復習をして、類似問題を演習することでステップアップしていかなければうまく行きません。
学生の頃を思い出してください。
「授業はしっかり聞いてわかった」と思って勉強しないで試験に臨めば、散々な目に遭いますね。
なので、電験の講座を選ぶ際には、学習カリキュラムがどうなっているのかをよく見て検討してください。
一見で「なんだかよいかも」ではなくて「自力で問題を解くためのカリキュラム」があるかです。
電験は「自分の力で問題が解ける」ことが合格のポイントとなります。
また、わからなくなったときのサポートについてもよく調べてください。
ここはよく検討しないと勉強がはじまってから、困ることになります。

翔泳社アカデミーの電験三種講座は、数学を1科目として用意しています。
テキストの内容は、電験学習で行き詰まらないために、電験に必要な項目、数学が苦手な人に必ず理解をして頂きたい項目を厳選したカリキュラムで構成しています。
そして、子どものときに経験したと思いますが、「穴埋め問題」からはじまります。
そして少しずつ難易度を上げていく内容です。
決まり事は、「必ず自分で手を動かしながら、ライブ講義を受講すること」です。
たくさんの受験生の実際の声からつくったカリキュラムですから、数学が苦手な人でも安心です。

参考:翔泳社アカデミーの電験三種合格講座の内容とは
参考:数学がむずかしいという誤解

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