電験三種は、公式暗記だけでは試験問題が解けない理由


翔泳社アカデミーに次のような方が受講してくるケースがたくさんあります。
「これまでも基本学習はしっかりとしました。しかし、過去の試験問題に臨むと、歯が立たなかったのです。どの知識をどのように使って良いのか、まったくわかりません。」
「最初は良かったのですが、勉強している途中でだんだんついて行けなくなってしまったのです。結果として今年はまともな受験にならなかったです。」
みなさん最初の段階で気がついてくれたらよいのですが、もやもやしながら夏あたりに気がつかれて、試験に落ちてしまったという人は結構います。みなさん1年間一生懸命に、大切な時間を削って勉強をしたのに、これではとても残念ですよね。
では、どうしてこんなことが起きてしまうのでしょうか?

1.そのときは「わかった」でも、あとでやっぱり「わからない」
2.試験では同じ問題は出ない
3.サポートへの質問でも同じことが…
4.電験三種の教材は、カリキュラムを重視する。
5.市販のテキストは使い方がある
6.電験三種の「学習法」と「教材選び」のポイント


1.そのときは「わかった」でも、あとでやっぱり「わからない」

その原因のひとつは、講習会や通信講座においては、受講をして単純にわかったような気なってしまって、勉強を先にどんどん進めてしまうことです。説明を聞いて「うん、わかった」と思い込んでしまっているのです。解説を聞いているだけで、自力で問題を解いていないのです。(テキストであれば、単純に読んでいるだけで先に進めてしまっているのと同じです。)
これはどういうことなのかと説明しますと、先生は解き方を説明しています。そうすると、先生が解説してくれるので、「なぜそのように解くのか」については不注意になっている場合があります。結果として「あの時理解したはずなのに……わからない?」ということになってしまいます。
そしてそのままどんどん進めてしまうと、先生はすらすら解きながら解説していきます。自分では理解しているように思っています。しかし実際は先生が解説しているだけで自分では解いていないので、本当の意味で理解しているか気づかないのです。たくさん問題を自力で解くことで、きちんと理解していくことができるのです。何事も練習は大事ですよね??最終的に自分がわからないことに気がついていないままになり、結果として途中で挫折するということになります。


2.試験では同じ問題は出ない

もうひとつの原因は、電験三種の試験では過去と同じ問題は出題されないということです。(一財)電気技術者試験センターは、まったく違う問題の作り方をしてくるからです。ですから、どんなに解き方を覚えても、問われている基本の知識がわからないと解けないのです。問題毎に解き方の手順を覚えてもまるっきり、ダメなのです。
みなさんは、勉強の後半戦で過去問題に取り組むことになります。そのときに、わからないので、つい解答を見ながら覚えていくやり方をしてしまいます。試験までそのやり方がよくないことには気がつきません。
大事なことは、解き方の手順を覚えることだけにとらわれずに、基本から自分自身で納得しながら勉強すること、その際に自力で問題が解けるのかを常に確認しながら進めることです。そうすることで、自然と実力がついてきます。自力で解くと、しっかりとモノにしなくてはならないところと、あえて公式を丸暗記してしまえば良いところも想像できるようになります。


3.サポートへの質問でも同じことが…

翔泳社アカデミーの電話サポートでよくあるケースです。
受講生  「理論の○頁の○番の問題がわかりません」
サポート  「はい、具体的にどこがわからないですか?」
受講生  「・・・。ここからの解説がわからなくて・・・。」
サポート 「わかりました。○○についてはわかりますか?」
と、電話なので つまずいているところをいろいろと聞きつつ特定します。(電話サポートってここがよいですよね)

サポート 「ここは、2つ前の章の○頁の○○を踏まえて、考えるとこうなります。」
受講生  「あっ、そうなのですか????では。」
サポート 「ちょっとお待ちください。ここについては比例(数学)していますから、こうなる訳ですが、そのあたりは大丈夫ですか?」
受講生  「えっ、わかりません。なんで…」
サポート  「そうですか。もう一度ですね、……」 
という感じです。受講生は問題を解くのに解き方を聞くのですが、その理由や自分のものにできていない数学に対しては、目をつぶってしまっているわけです。まして、質問して次に進もうとしていることがわかります。


4.電験三種の教材は、カリキュラムを重視する。

講習会や通信講座では、しばしば「先生の講義がわかりやすいか、聞きやすいか」なんてことを言われる人がいます。
それですと、善し悪しを判断するポイントが少し違います。それよりもその先生は効率的に講義を進めて、合格水準のレベルで講義を進めているのかに注意してください。みなさんの目標は合格をすることであるわけですから、勉強内容が合格水準であることが大事なはずです。
それを判断するにはカリキュラムがどうなっているのかどうかを見るとよくわかります。一般的な電験三種のカリキュラム(テキスト)は、説明があり、過去問題をベースに理解させる構成になっています。電験は性質上、テキスト制作において、オリジナルの例題を作成することがとても難しいのです。そのため、最初はわかりやすくても、章を進める毎に加速したよう難易度が高くなってしまうのです。


5.市販のテキストは使い方がある

市販のテキストは、電験三種の試験範囲を全て網羅しています。その理由は、どんなユーザが購入するかわかりませんから一通りは解説が必要なのです。
しかし、電験三種は試験範囲が広大です。それを全て勉強して試験に臨むことは大変です。そして、合格するためには各科目とも60点を超えることができたらよいわけです。分野で出題頻度が低めの割に難易度が高いものがあれば、そこは捨ててしまうということも大事です。
だからといって市販のテキストを必要ないかと言うとそうではありません。参考書として、自分に合ったものを1~2種類購入しておくと役に立ちます。
学生時代に理解を促進するために持っておく参考書という考え方です。選び方は、本当に自分の感触で良いので「理解しやすい」というものを選んでください。


6.電験三種の「学習法」と「教材選び」のポイント
電験三種の受験対策は、次のことを考えましょう。
(1) 100点取るのではなく60点を目指す学習を考える。できるだけ効率的な学習をすることを考える。
(2) 基本の学習を大事にする。最初から過去問題からやらない。
(3) 理解・納得しながら、問題を自力で解けるのか確かめながら進める。テキストを読んでいるだけとか、講義を聞いているだけではだめ
(4) 教材は、それを実現できるカリキュラムと学習法がわかるものを選ぶ
(5) 教材のテキストは整理されている内容なのかを見る。後々整理してノートを作る作業は時間の無駄である。問題を解く・考える時間を大切にする。

翔泳社アカデミーの電験講座は、受講生の声を反映させて開発した教材です。独自のカリキュラムでテキストを編集してあり、ベテラン講師がそれをベースに講義します。電験攻略メソッド(学習法)により自力で問題が解けるように工夫されています。わからないことは電話サポート+メールサポートがあります。
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