化学電池には、充電できない一次電池と充電できる二次電池があります。
1. 一次電池の原理
ここでは代表的なボルタ電池について説明します。
銅板(Cu)と亜鉛板(Zn)を希硫酸()の溶液中に置き、これを導線で接続すると、亜鉛の方が銅よりイオン化傾向が強いので、亜鉛は溶けて陽イオンとなり、亜鉛板に電子が残ります。
この電子が導線を通して銅板の方へ移動し、電子は希硫酸中の水素イオンと結合して、銅板上に水素を発生します。
このように電子の流れができ、電子の流れと電流の流れは向きが逆なので、銅板が正極、亜鉛板が負極の電池となります。
亜鉛板、銅板それぞれの反応式は次の通りです。
亜鉛板:
銅板:
2. 二次電池の原理
ここでは代表的な鉛蓄電池について説明します。
正極の酸化鉛()と負極の鉛(Pb)を導線でつなぎます。
放電の場合は、負極で電子を失う酸化反応、正極では電子を受け取る還元反応が起こります。このときは正極と負極に硫酸鉛を生じ、電解液の中に水を生じます。
このときの反応式は次の通りです。
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充電の場合は、放電と逆になりますので、正極で酸化反応、負極で還元反応が起こります。