試験科目の特徴と勉強の手順

電験三種の試験科目の特徴を把握し、学習の計画を立てよう

電験三種の試験は4科目、理論・電力・機械・法規に分かれています。しかし、それぞれの科目が国語・数学・英語などのように関係がなくバラバラだという訳ではありません。
それぞれの科目間に関連性があるので、順番を間違えて勉強すると、すごく遠回りな勉強になってしまいます。
ここでは、それぞれの科目がどのような科目かと、どのように勉強すればよいかについて解説します。

1.それぞれの科目について知ろう
1-1 数学の特徴
1-2 理論の特徴
1-3 電力の特徴
1-4 機械の特徴
1-5 法規の特徴
2.学習の順番は、数学→理論→電力→機械→法規!
3.どのように勉強するか計画を立てること

1.それぞれの科目について知ろう

電験三種の試験科目には、理論、電力、機械、法規の4科目があります。しかし、翔泳社アカデミーでは、数学も電験三種に必要な1つの科目として考えています。それでは、数学を含めた5科目の特徴について解説していきます。

1-1 数学の特徴

数学先ほども申し上げたように、電験三種に合格するためには数学は必須科目です。なぜなら、電験三種は計算問題の割合が非常に高い試験だからです。例えば、理論は約8割が計算問題です。
電験三種には、高校卒業レベルの数学が必要だとよく聞きます。しかし、これは少し間違っています。電験三種に必要な数学は高校で習うほんの一部です。大学受験で出てきたような微分・積分は必要ありません
では、電験三種に必要な数学の範囲はどこかというと、正と負の四則演算や比例・反比例などの「計算の基礎」、三角形などの「図形の基礎」、三角形を応用した「三平方の定理、三角比、三角関数」、虚数などを使った「ベクトルと複素数」の分野です。
この分野をきちんとマスターできれば、電験三種の計算でつまずくことはありません。しかし、逆を言い換えると、この数学をマスターできなければ、合格することもできません
数学は合格するためには必要不可欠ですが、数学が難しいというのは誤解なので、苦手意識がある方も一つ一つ克服しましょう。

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1-2 理論の特徴

理論理論は、電気が引き起こす現象、性質、法則について学習します。電験三種をお勉強されている方は耳にタコかもしれませんが、理論は電験三種の土台となっている科目になります。それでは、理論の出題範囲について解説しましょう。
理論は大きく分けると3つの分野から成り立っています。まずは静電気や電磁気などの「電磁気」の分野、2つ目は直流回路や交流回路などの「電気回路」の分野、3つ目は電子工学などの「電子回路」の分野です。
これらの分野はどの科目とも関連性が強く、特に「電気回路」の分野は電験三種のメインといっても過言ではありません

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1-3 電力の特徴

電力電力は、発電から私たち需要家まで電気が届けられる流れについて学習をします。発電所、変電所、送配電の全体的なしくみを「電力系統」といい、この電力系統の流れを理解することが、電力攻略のカギになります。それでは、電力の出題範囲について解説しましょう。
電力は大きく分けて4つの分野から成り立っています。1つ目は水力発電や火力発電などの「発電」の分野、2つ目は電圧を変える「変電」の分野、3つ目は、送電や配電、地中送電などの「送配電」の分野、4つ目は「電気材料」の分野です。
電力のメインは何といっても送配電の分野で、ここからの出題率は約5割と非常に高いです。また、この分野は理論との関わりが強く、計算問題は理論の知識が無いと解けません。

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1-4 機械の特徴

機械機械は、電気をつくる機械や電気を使う機械などについて学習します。この科目は、非常に多岐にわたった分野から出題され、合格率が非常に悪く、多くの受験生を苦しめる科目でもあります。それでは、機械の出題範囲について解説しましょう。
発電機や電動機・変圧器などを学習する「変圧器・直流機・同期機・誘導機」、半導体による整流回路などを学習する「パワーエレクトロニクス」、さらに「照明」、「電熱と電気加熱」、「電気化学」、「自動制御と制御理論」、「論理回路とデジタル回路」などさまざま分野が出題されます。
機械はこのようにとてもたくさんの分野がありますが、メインはやはり「変圧器・直流機・同期機・誘導機」の分野です。この分野だけで、約5割もの出題がされます。この分野もまた、理論の知識無しでは、理解することが難しいと言えます。

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1-5 法規の特徴

法規法規は電気を扱うための法律について学習します。法規と言っても、法律問題ばかりが出題される訳ではありません。法規の試験問題の約4割が、計算問題なのです。それでは、法規の出題範囲について解説しましょう。
大きく分けて3つの分野に分かれ、1つ目は電気事業法や電気用品安全法などを学習する「電気関係法規」、2つ目は電気事業法の規定に基づく省令である「電気設備技術基準とその解釈」、3つ目は「電気施設管理」の分野になります。
電気関係法規」と「電気設備技術基準とその解釈」の2つの分野は文章問題が中心ですが、「電気施設管理」の分野は計算問題が中心となります。さらにこの計算問題は、理論・電力・機械の3つの科目の知識が必要となり、この3つの科目の知識を総合的に使って問題を解かなければなりません。

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2.学習の順番は、数学→理論→電力→機械→法規!

それでは、どの順番で学習していけば良いのでしょう?ここまで読んで下さった方はなんとなく分かっていらっしゃる方もいるかもしれませんが、それはずばり、「数学→理論→電力→機械→法規」です
なぜなら、数学は電験三種の問題を解くために必要不可欠なので、1番最初に勉強しなければなりません。さらに、理論は上でも解説した通り、「電力・機械・法規」の問題を解くためには理論の知識が必要になってくるので、この3科目よりも前に学習しなければなりません。

それでは、あとの3科目はなぜこのような順番かというと、法規の計算問題は電力・機械の知識も必要になるので、最後に学習した方が良いでしょう。ただ、電力と機械の学習の順番は正直とても難しいです。それは、電力で学習する「発電・変電」と機械で学習する「発電機・変圧器」の関連性が強いからです
しかし、電験三種を初めて勉強する方であれば、電力を先に学習した方が良いでしょう。理由は、単純に機械は学習範囲がとても広いからです。先に早く終わりそうな科目から終わらせれば、それだけで科目合格の可能性も高まります。
もちろん、機械から学習しても問題ありませんが、「発電機・変圧器」の学習をしたら、その他の分野の学習をせず、電力の学習に入った方がよいでしょう。「発電機・変圧器」の分野とその他の分野は、関連性がほとんどないので、関連性がより強い電力を先に学習すべきです。
次の記事は科目別の勉強方法について、解説してみます。併せて読んで、これからのお勉強に役立ててください。

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3.どのように勉強するか計画を立てること

いろいろと解説しましたが、必ずしも、この順番で勉強しろという訳ではありません。
大事なことは、ご自身の状況を考え、どのような順番で学習するべきかをきちんと計画を立てることです。計画を立てれば直近の目標が決まるので、モチベーションの維持にもつながります。

ここで、気を付けていただきたいことは、計画より理解度を優先することです。例えば、2か月で理論を学習するという計画を立てます。しかし、2か月後、まだまだ理論の理解度は不十分だと実感しています。このような場合、焦って理論の学習を止め、電力の学習をしても、理論の知識が不十分なので、電力の学習も進まないといったことになってしまうのです。土台から少しずつ積み上げていくことが大切だということですね。
このように、ご自身の理解度を確認しながら、スケジュールはその都度立て直しましょう。この繰り返しを行うことで、合格への計画も立てられます。
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